top of page
コラムページアイコン.jpg
​情報紙 SECOND

SECOND Column Page

宮原先生の
むし歯のキモチ 
vol.38

宮原歯科医院

院長 宮原 猛

 新年度になり、筑後地区に転居してこられた方も多いのではないでしょうか。こんにちは、宮原歯科医院です。当院は自由診療のみ行っております。歯科医院でよく保険適応でない治療メニューを目にしませんか?インプラント・歯列矯正・セラミックなどの審美治療などがそれにあたります。私の中でそれらは「自費治療」「保険外治療」という捉え方です。よく同義語として使われますが、私の目指す「自由診療」とはだいぶ違います。歯科治療のほとんどは、削る・詰める被せる・抜く・切るなど何かしら手を加えます。一度手を加えると元の自然な歯に戻せない処置なので「非可逆的処置」といわれます。「診療」とは診察や治療という意味ですから、これには歯に手を加えない「診察だけ」の意味も含まれるのです。つまり私の言う「自由診療」とは、歯の問題であっても歯に手を加えないこともあるということ。むしろ大事なのはそちらの方です。例えば、むし歯の最初の原因は甘いものでもむし歯菌でもありません。歯周病の最初の原因は歯周病菌や歯石ではありません。歯並びの問題は口の中の問題ではありません。つまり、口の中に原因がないものを、口の中をいじって治せるわけがないのです。長年にわたって、医院でのお話会や連続講座・依頼を受けての出張お話会・ZOOMを使ったオンラインお話会やオンライン診察などを行い、日本全国~海外からも大勢の方の歯や歯科治療についての悩みをお聞きしてきました。そこから一つ分かったことがあります。お悩みの方全員に共通なこと、それは「知らない」ということです。知らないから自信がないのです。自信がないからお任せの保険治療や自費治療を受け続けてきたのです。保険治療というのは、ケガや救急処置やお産などには適していますが、生活習慣からの慢性病や100人100様原因の違う病気の根本を解決はしないのです。あなたには他の人とは違うむし歯の原因があり、更に一本一本の歯に違う原因があり、その多くは口の中にはないのです。あなた自身がそれに気づくためのお手伝いこそが私の目指す「自由診療」なのです。興味がおありでしたら当院のHPやブログをぜひ覗いてみてくださいね。

宮原先生の
​むし歯のキモチ②

宮原歯科医院
​院長 宮原 猛

 こんにちは、久留米市の宮原歯科医院です。7月号のコラムで、当院の理念と、100%自由診療の理由を紹介いたしました。今回は少し具体的な処置方法についてご紹介します。例えば、むし歯が見つかったとき、通常であれば大きくなる前に早めに削って埋める(被せる)ことが多いと思います。当院では、むし歯の原因は身体全体にあると考えますので、その原因がはっきりご自身で理解できる前に埋めてしまうのはお勧めしていません。なぜなら身体のどこかにあるその原因は、むし歯以外の身体の不調の原因でもありますから、むし歯の原因を探るということは、身体全体の健康と直結しているのです。むし歯の穴が塞がっても体調がすぐれないのでは本来の健康とは程遠いものですよね?埋めるにしても、その人の噛み癖や習慣を考慮して材質を考えます。ほとんどの場合、セラミック治療はお勧めしていません。

 また最近は「無痛治療」をうたい文句に麻酔を多用する傾向がありますが、当院では麻酔は極力使いません。痛みは身体を守る大事な感覚の一つですから、眠らせて乱暴な治療をするのは優しくありません。時間をかけて丁寧に処置すれば、多くのむし歯処置は麻酔なしでもさほど痛くはありません。

 歯列矯正についてはワイヤーは使わずマウスピースが主です。どんな歯並びであっても、今の歯の位置は歯にとって最も居心地がいい場所なのです。無理やり移動させるのであれば、移動先が歯にとって居心地のいい場所にしてあげなければ、動きにくいし戻りやすいのです。居心地のいい場所づくり・・・それももちろん身体全体から考える必要があります。全身を考慮した矯正は、動きやすく・期間も早く・後戻りしにくいのです。まずは、対面やオンラインのお話会に参加なさいませんか?

宮原先生の
​むし歯のキモチ③

宮原歯科医院
​院長 宮原 猛

 こんにちは、久留米市の宮原歯科医院です。前回のコラムでの「歯にとって居心地のいい場所づくり」ということについて何件かお問合せいただきましたので、今月は歯列矯正についてもう少しお話いたします。一昔前の矯正と言えば、痛い・見た目が恥ずかしい・発音や食事が大変・・・そんなイメージが多かったと思います。「歯ならびだけ」を整えようとすると無理な力を加えなければならず、歯にとってみれば理不尽な圧や力を強いられていたわけです。最近の矯正は「歯並びは舌の使い方や顎の使い方から見直しましょう」という風潮に変わりつつあります。歯を取り巻く周りの環境を、歯が動きやすい状況に整えながらの矯正と考えてください。例えば、口呼吸がある・唇をかむ癖がある・姿勢が悪く下顎が不安定・舌の位置が良くない・・・などを改善するプログラムを矯正と同時に組んでいくのが最近の主流です。しかし私は最近のそれとはまた違う考え方です。口呼吸や舌の位置は、鼻や呼吸器系の問題です。呼吸器系の問題は、胸郭・横隔膜・肩甲骨や腹筋・腸腰筋以下下半身の使い方の結果です。もっと言えば、足の使い方・靴選びにも注目が必要です。子どもであれば、趣味は運動系か?室内系か?大人であればどういう職種でどういう幼少期を過ごしてきたのか?そこに注目すれば、もっと違ったプログラムが見えてきます。これから時代はますますIT化の方向に向かうと思います。子どもも大人も、24時間の内訳がますます変化していくでしょう。我々の骨格と臓器の働きは何万年も前からそれほど変わっていないというのに、生活様式はまるで昔と変わってしまった現代。経済成長の中、仕事や価値観・アイデンティティも星の数ほど多様化して、多民族間の交流も複雑になってきました。それぞれの歯の居心地のいい場所もまさに多様化しているのです。そんなことを大前提としたうえで、どういう価値観(美意識)で歯を動かそうとするのかをまず考えてみませんか?「話が大げさすぎる」って?でもそこを考えたうえでの矯正は無理がないんですよ。(当院はワイヤーでなくマウスピース矯正が主です)

bottom of page