情報紙 SECOND
SECOND Column Page
Dr.わーだーの養生記
vol.67「インフルエンザ予防接種」
心血医院 院長 和田 豊郁
世界規模の感染症の大流行は記録のある1580年以降だけでも30回以上も起こっているそうです。1918~1920年のスペイン風邪では世界では1億人以上、日本でも45万人が亡くなりました。当時の世界人口は今の4分の1以下の20億人弱、日本の人口も今の半分以下でしたから、今回の新型コロナの、世界で550万超、日本で10万超の死亡者数と比べても桁違いの感染でした。今回新型コロナが出現したようにインフルエンザも2009年に新型が出現し世界中大変でしたが、日本では大人の感染が少なく死亡者も増えませんでした。インフルエンザによる死亡者数は年間2000人弱で予防接種が重症化を防いでいるためと考えられています。しかし亡くなった人は誰かにうつされたということを忘れてはいけません。一人一人が感染予防をしていることが、人助けになるのです。感染が拡大すると流通が止まり、食料が店頭から消えてしまいます。そんな事態を防ぐためにも予防接種を。
Dr.わーだーの養生記
vol.66「動悸は生活習慣病かも」
心血医院 院長 和田 豊郁
不整脈ではない動悸を感じる人は多いものです。何もしていないのに階段を駆け上がった後のように心臓がバクバク打つ。心電図を撮っても異常はない。採血検査では貧血も甲状腺機能亢進症もない。24時間心電図でも治療の必要な不整脈は見られない。すると病院では心臓神経症とか自律神経失調症とか神経が悪いかのような診断を言われます。ヒトの自律神経は水害に遭わない丘の上に住み狩猟採集生活をしておれば呼吸や脈が速くなることは日常的に起こると思っていますから、『こんなに呼吸も脈も速くならないのは動けない状態になっているからだ!早く逃げ出さなきゃ!』と自律神経が生き延びるための戦闘態勢に入るのです。自律神経はもがいたり走ったりするつもりになっているのに筋肉が動かないと動悸を感じるのです。対策は速筋をしっかり使うこと。短時間で脈が速くなるエア二重縄跳びがオススメ。両腕をアタマの横で素早く動かし脚はしっかり曲げて滞空時間が長くなるように跳びます。
Dr.わーだーの養生記
vol.65「食料について考えてみる」
心血医院 院長 和田 豊郁
人類の近隣種である霊長類のチンパンジーやゴリラは自然界から手に入るものを食べて生きています。生きていくのには必要な食料が年中得られる赤道直下の地域にしかいません。チンパンジーはかつては200万頭ほどいたそうですが現在では20万頭くらい、ゴリラは4万頭くらいと言われています。両者を合わせても久留米市の人口よりも少ないのです。狩猟採集生活だと自然から得られるものではそれくらいの人口しか生きて行けないのです。現実はどうでしょう。80億人!3200倍もの人口を支える途方もない食料は、すべて農業や畜産、養殖によるものです。人類は長年の飢餓との戦いから、ちょうど良いくらいだとたったこれだけ?と感じてしまい、今のうちにと余分に腹一杯食べてしまいます。狩猟採集も食糧生産もしない消費者が、です。我々は運動不足の程度を過小評価しています。せめて狩猟採集の時の筋肉の動きに似たキンキンキラキラを踊ってからいただきますしてみませんか?
Dr.わーだーの養生記
vol.64「うちわの勧め」
心血医院 院長 和田 豊郁
夏祭り風鈴ゆかた手にうちわ、ここちいい風、風邪(ふうじゃ)退散。農作物をダメにする台風もからだをダメにする疫病も邪気。花火のドーンも太鼓もカネもリンも大声も邪気を払うため。夏祭りの起源は邪気払いなのです。治療薬のない時代は病気になったら滋養を摂り祈るしかありません。早めの対処や予防がすべてです。夏祭りや神社仏閣で聞かれる音、祝詞(のりと)や読経は邪気が嫌がるとされています。音声を含め音はからだを振動させ免疫系を活性化し、からだの異常が取り除かれます。風邪(ふうじゃ)は体内に入り込み暴れ回る邪気のこと。そんなものが入って来ないようにしなければ!予防は最大の治療。風邪患者の呼気のウイルスは高濃度なので普通のマスクでは感染可能性は2割程度しか減りません。なんとマスクをしていても人の呼気を吸い込めば容易に感染!煙草の煙は形をとどめますが、うちわで容易に雲散霧消。良い気を自分の顔の前に送り、人の息を吸わないようにするのがうちわなのです。