top of page
コラムページアイコン.jpg
​情報紙 SECOND

SECOND Column Page

Dr.わーだーの養生記

vol.70「インフルエンザ対策は熱い飲み物」
心血医院 院長 和田 豊郁

インフルエンザはウイルスですから宿主の細胞内が生息地です。免疫に見つかると駆除されますからその前に咳やくしゃみに乗って空中をただよい人にうつります。冬場に流行するのは空中のウイルスが低温・低湿度だと長時間感染能力を失わないためです。増殖する温度は33℃くらいで、体温以上だと増えません。寒気の中で大声でしゃべってのどが冷えるとアブナイ。小学生の集団登校の集合場所や忘年会・新年会の2次会へ向かう路上、冷たいものばかり飲んでいたら屋内でものどが冷えて感染しやすくなるかも。風邪をひいたときの民間療法には、しょうが湯、くず湯、かたくり、卵酒が有名です。いずれも作っているときからゆげが出て、湿度を嫌うインフルエンザウイルスを弱めます。飲むときには50~60℃というアツアツですからのどのウイルスを熱で弱らせ洗い流す効果が期待できます。高熱が出るのはのどのウイルスを駆除しようというからだの働きならば熱い飲み物はそれを助けてくれるのかも。

Dr.わーだーの養生記

vol.69「放置すると怖い肝機能異常」
心血医院 院長 和田 豊郁
健診で肝機能異常と言われたらウイルス性肝炎や癌がないかを調べる必要があります。そうでなければ脂肪肝と診断されることが多いでしょう。摂取エネルギーよりも筋肉での消費が足りていないと起こり、過剰飲酒や肥満が関係していることが多く、禁酒や食事療法や運動量を増すなどが対策となります。実際アルコール性脂肪肝はひと月禁酒するとそうとう改善します。ところが最近では飲酒も肥満もない痩せた人の脂肪肝が目立ってきました。運動習慣があっても起こるそうですから食事の質の問題かも。果物はからだによいと信じられていますが甘い果物には果糖が多く含まれ、砂糖は分解されるとブドウ糖と果糖となり、それらの過剰摂取は脂肪肝の原因となります。脂肪肝は脂肪肝炎となると肝硬変や癌が発生するので要注意。良質な蛋白質摂取が勧められていますが逆に多食の可能性のあるアミノ酸スコアの低い小麦粉(パン・麺・ケーキ・菓子など)の安全性は調べられているか分かりませんでした。
Dr.わーだーの養生記
vol.68「インフルエンザ予防接種」
心血医院 院長 和田 豊郁
世界規模の感染症の大流行は記録のある1580年以降だけでも30回以上も起こっているそうです。1918~1920年のスペイン風邪では世界では1億人以上、日本でも45万人が亡くなりました。当時の世界人口は今の4分の1以下の20億人弱、日本の人口も今の半分以下でしたから、今回の新型コロナの、世界で550万超、日本で10万超の死亡者数と比べても桁違いの感染でした。今回新型コロナが出現したようにインフルエンザも2009年に新型が出現し世界中大変でしたが、日本では大人の感染が少なく死亡者も増えませんでした。インフルエンザによる死亡者数は年間2000人弱で予防接種が重症化を防いでいるためと考えられています。しかし亡くなった人は誰かにうつされたということを忘れてはいけません。一人一人が感染予防をしていることが、人助けになるのです。感染が拡大すると流通が止まり、食料が店頭から消えてしまいます。そんな事態を防ぐためにも予防接種を。
Dr.わーだーの養生記
vol.67「動悸は生活習慣病かも」
心血医院 院長 和田 豊郁

不整脈ではない動悸を感じる人は多いものです。何もしていないのに階段を駆け上がった後のように心臓がバクバク打つ。心電図を撮っても異常はない。採血検査では貧血も甲状腺機能亢進症もない。24時間心電図でも治療の必要な不整脈は見られない。すると病院では心臓神経症とか自律神経失調症とか神経が悪いかのような診断を言われます。ヒトの自律神経は水害に遭わない丘の上に住み狩猟採集生活をしておれば呼吸や脈が速くなることは日常的に起こると思っていますから、『こんなに呼吸も脈も速くならないのは動けない状態になっているからだ!早く逃げ出さなきゃ!』と自律神経が生き延びるための戦闘態勢に入るのです。自律神経はもがいたり走ったりするつもりになっているのに筋肉が動かないと動悸を感じるのです。対策は速筋をしっかり使うこと。短時間で脈が速くなるエア二重縄跳びがオススメ。両腕をアタマの横で素早く動かし脚はしっかり曲げて滞空時間が長くなるように跳びます。

Dr.わーだーの養生記
vol.66「食料について考えてみる」
心血医院 院長 和田 豊郁
人類の近隣種である霊長類のチンパンジーやゴリラは自然界から手に入るものを食べて生きています。生きていくのには必要な食料が年中得られる赤道直下の地域にしかいません。チンパンジーはかつては200万頭ほどいたそうですが現在では20万頭くらい、ゴリラは4万頭くらいと言われています。両者を合わせても久留米市の人口よりも少ないのです。狩猟採集生活だと自然から得られるものではそれくらいの人口しか生きて行けないのです。現実はどうでしょう。80億人!3200倍もの人口を支える途方もない食料は、すべて農業や畜産、養殖によるものです。人類は長年の飢餓との戦いから、ちょうど良いくらいだとたったこれだけ?と感じてしまい、今のうちにと余分に腹一杯食べてしまいます。狩猟採集も食糧生産もしない消費者が、です。我々は運動不足の程度を過小評価しています。せめて狩猟採集の時の筋肉の動きに似たキンキンキラキラを踊ってからいただきますしてみませんか?
bottom of page