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​情報紙 SECOND

SECOND Column Page

ボスエリ日記 -うんこのお供-

Vol.13
cafe&BAR La Mer(ラ・メール)
iPhone 即日修理屋さん 久留米店
​店主 田中 英里

 私が住む町は修羅の国久留米市。全国ニュースに出る時はたいてい犯罪がらみ。そんな町では自転車窃盗などお茶の水博士。若い子が平気で「セッチャ」などの言葉を使い気軽に乗っていく。鍵をかけていてもあまり意味ない。防犯登録をしていて戻ってくることはあってもボロボロになっててもう使い物にならない。1度市内で盗まれた自転車が長門石で発見されて、帰りは自転車だしと歩いて取りに行ったら乗れる状態ではなく、引いて歩いて帰った。筑後川なめんなよ。往復はやんなるほど長かった。ナイル川に感じたよ。

 何度もそんな目に遭ったけど、やはり自転車はいる。今回買ったのはコンパクトな深緑のかわいい自転車。3階の自宅の前まで持って上がりたいから。でもコンパクトなだけにより盗られやすい。今回は真剣に防犯対策を考えた。最終的に辿り着いたのは心理作戦。ホームセンターで赤い油性ペンキを買ってきた。そして自転車の書けるスペースにすべて「うんこ」と書き殴った。

 それから8年、うんこ号は一度も盗られることなく、ボロボロになるまで走り続けた。終盤は鍵をかけてなくても盗られなかった。私は勝った。心理作戦は見事に成功したのだ。自転車を盗むような恥ずべき人間すら乗りたくない自転車を。「恥ずかしくない?」と聞かれても全然平気。乗ってる時は見えないし、何より私は自分の愛車を守るためにしているのだから。ヤカラとの闘いなのだから。

 ということで私は身をもって証明をしたので、いつもこの作戦をみんなに推奨しているのだが、誰1人まねをした人はいない。8年もの時間を費やした壮大な作戦を勝利に導いても、人の心に響くとは限らない。

ボスエリ日記 -うんこのお供-

Vol.12
cafe&BAR La Mer(ラ・メール)
iPhone 即日修理屋さん 久留米店
​店主 田中 英里

あたしはそこそこ人間だ。

そこそこなんでもできるが、抜きん出るほどできない。あと一歩伸び悩む残念なタイプ。チビッコの頃から勉強もスポーツもそこそこだった。

でも卑下しているわけでもなくて、50にして、いろんなことがそこそこ人よりできる自信もついた。

あたしはそこそこお酒が飲めるし、カクテルも作れるし、iPhoneも直せるし、元物書きだけど今も物書きのつもりだし、皮職人でもあるし、うぐいす嬢もできるし、華道の教授の免許も持っている。そこらの人よりはできることが多い方だと思う。

だからダメなところもいっぱいあるけどなめんなよ。このままで終わると思うなよ。

世話になった恩は忘れない。今はダメだけど、いつかそこそこをもっと極めて、必ず恩を返す。でも世話にもなってない上にあたしよりできない奴が上から言ってきたら、表向きは普通の顔してても内心(おとといきやがれ!)と思っている。

あたしはうっかりいい人と思われがちだけど、実は天国に行けない腹黒い人間だ。

死神がイ・ドンウクみたいな男だったらいいなあと常々思っている。

2024年、今年もいいご縁がたくさんありますように。

ボスエリ日記 -うんこのお供-

Vol.11
cafe&BAR La Mer(ラ・メール)
iPhone 即日修理屋さん 久留米店
​店主 田中 英里

少し前、常連さんが高校生の娘さんを連れて来た。

娘さんはいちご姫にエントリーしているらしく、投票してほしいとのお願いだった。

いちご姫とは久留米に昔からある高校生のミスコンみたいなやつね。

「いいよいいよ!任せとけ!」

カウンターのお客さん達も巻き込んでみんなで投票する。

エントリーしてる子達が載ってる冊子を眺める。ふむふむ。みんな可愛いけど、やっぱり初対面なのに目の前にいる彼女にひいき目。

「Kちゃん実物の方がカワイイよ!写真写りイマイチ!ちゃんと写真館で撮ってもらわにゃ!うちのお客さん腕のいいカメラマンよ。早くわかってれば頼めたのに!」

K「そうなんですかー。ちゃんと写真館で撮ってもらったんですけど。ほら。」

写真を撮ってもらっている時、お母さんが撮ってくれたという写真を見せてくれた。見覚えある背中。

「これどこ?」

K「○○写真館です。」 

「‥‥。」

わざわざ写真写り悪いとかいちゃもんつけて。わざわざうちのお客さんなら腕がいいのにと自慢して。言わなくていいことばかり言って。

結果、彼女のエントリー写真は彼が撮っていた。その確率を知りたい。

その場にいる全員が何とも言えない顔をした。女子高生は苦笑いも可愛い。

あたしには残念な才能がある。

ボスエリ日記 -うんこのお供-

Vol.10
cafe&BAR La Mer(ラ・メール)
iPhone 即日修理屋さん 久留米店
​店主 田中 英里

 先日、バキバキに割れたiPhoneを持ち込んだ20代の男がいた。

 「これまた激しくやったね。落とした?」 

 「落としてません。」

 「いやいや、踏んだ?蹴った?」

 「蹴ってません。」

 「自然にこうなったと言うの?」

 「‥はい。」

 「笑ってるじゃない。」

 「おねえさんが笑うからです。」

 はっきり言って、バッテリー交換と違って、画面割れで動作不良の場合は完全に直せるとは言えない。もし基盤まで故障してたらあたしでは対処できないし、そこを理解した上で納得してもらわないと開くこともできない。

 「同意書にはそんな内容が書いてあるんだけど、どうせちゃんと読まんやろ?要は直るかどうかわからんのよ。一か八かが嫌ならアップルに持って行きんさい。うちの数倍お金かかるけどな。」

 「お姉さんに賭けます!」

 「あとで文句言うなよ!」

 「頼むおねえさん!」

 30分くらいかかると言ったけど、見てていいかと言う。邪魔くさい奴だ。集中させろ。

 とりあえず無駄話をしながら作業。無事画面交換が終わった。

 「電源入れるよ。リンゴマーク出るまで5秒くらいかかるんよ。ここが勝負。はい!祈って!」

 祈る2人。

 リンゴは無事出た。起動した。ハイタッチ!バキバキiPhone無事復活。

 その後彼は夜も飲みに来るようになった。おもろい客がまたひとり増えた。

ボスエリ日記 -うんこのお供-

Vol.9
cafe&BAR La Mer(ラ・メール)
iPhone 即日修理屋さん 久留米店
​店主 田中 英里

 現在お店のスタッフに妙な男がいる。久留米高専を卒業して一流企業に就職した優秀な男であったが、40歳前後で離職し、離婚し、ユーチューバーになるという破天荒極まりない人生の決断をした。

 

 久留米高専時代からよく飲みに来てくれる楽しい男だった。エリートコースから外れ、福岡に戻った彼はグルメ系ユーチューバーとしていろんなお店の食リポをしながらフリーターをしている。

 

 おもろすぎる。

 

 はっきり言ってグルメ系ユーチューバーなんて山ほどいるし、それで食っていけるとも思えない。でも彼の破天荒な決断を応援してやりたくもある。

 

「君は顔が良くない。もっと美味しそうに食べろ。笑顔が足りん。」

博多「これでも笑ってるつもりだもん!」

「どこがじゃ!それでなくても目力強いのに。顔がコワイ!特に女性は可愛い系が好きなの!笑え!」

 

 たまに取材について行っては笑顔を出させようと頑張っているが、一向に笑顔は増えない。気に食わない。

 

 店ではお客さんと明るく楽しく飲んでいるのに!なぜその顔がYouTubeでできない。

 

 博多よかろうもん

 現在チャンネル登録者数2000人くらい。応援してやってください。

 

 さて。どうなることやら。

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